DC電力系統における電力機器の故障電流対策技術の開発

DC設備やDC系統での故障を想定したDCアークモデルの構築

DC回路で短絡アークや地絡アーク(並列アーク)が発生すると電流値が大きく増えるので,その検出は容易ですが,DC回路で端子のゆるみや微小断線などが起き直列アークが発生しても電流値が若干低下する程度であり,その検出が難しいです。このようなDC回路でのアークによる公衆災害を防止するために,直列アークの検出技術の開発に向けた基礎研究を実施しています。

関連する論文

  • 西山直希,岩田幹正,横水康伸,兒玉直人,M.S.S.Danish:「Wavelet変換を用いたDCシリーズアークの電流波形解析の試行 -DC設備における故障アーク検出技術の開発に向けて-」,令和5年電気学会全国大会,7-036(2023年3月)
  • 西山直希, 岩田幹正, 横水康伸, 兒玉直人:「低電圧DCシリーズアークの検出手法へのWavelet変換の試適用」,電気学会 放電・プラズマ・パルスパワー/静止器/開閉保護合同研究会,EPP-23-049/SA-23-033/SP-23-001,pp. 1-5(2023年7月)
  • 西山直希, 岩田幹正, 横水康伸, 兒玉直人:「異なる電流条件における低電圧シリーズアークのWavelet 変換解析-DC 設備における故障アーク検出技術の開発に向けて-」,令和5年度電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会,B1-1(2023年8月)
  • 西山直希, 岩田幹正, 横水康伸, 兒玉直人,酒井智康,塚原正浩,宮本淳史:「異なる電圧条件における低電圧DC短ギャップアーク検出のためのWavelet解析」,令和6年電気学会全国大会,6-038(2024年3月)

DC電力機器の短絡性能・耐アーク性能の検証方法の開発

現在制定が進められているHVDC電力機器のIEC規格においては,ACによる代替試験を行うことが検討されています。その代替試験の条件について基礎的に検討するための第1ステップとして,銅の円柱導体におけるAC通電時とDC通電時のそれぞれの抵抗成分や導体の表面温度の比較などを実施しています。

関連する論文

  • 重村優介,横水康伸,岩田幹正,兒玉直人,M.S.S.Danish:「円柱導体におけるAC・DC通電時の抵抗成分の変化-電力DC機器の短絡性能の検証方法の開発に向けて-」,令和4年度電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会,D4-5(2022年8月)
  • 重村優介,横水康伸,岩田幹正,兒玉直人,M.S.S.Danish:「円柱導体におけるAC・DC通電時の温度上昇の解析 -電力DC機器の短絡性能の検証方法の開発に向けて-」,令和5年電気学会全国大会,6-056(2023年3月)
  • 重村優介,横水康伸,岩田幹正,兒玉直人:「電流の時間変化に伴う銅円柱導体内の電流密度分布解析-電力DC機器の短絡性能の検証方法の開発に向けて-」,令和5年度電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会,B1-4(2023年8月)
  • 重村優介,横水康伸,岩田幹正,兒玉直人:「アルミニウムの円柱導体における表面温度上昇の解析-電力DC機器の短絡性能の検証方法の開発に向けて-」,令和5年電気学会電力・エネルギー部門大会,No. 262,pp. 9_6_15 – 9_6_16(2023年9月)
  • 重村優介,横水康伸,岩田幹正,兒玉直人:「AC電流密度ベクトルの解析による円筒導体の電気抵抗の導出-電力DC機器のACによる代替試験の開発に向けて-」,令和6年電気学会全国大会,6-037(2024年3月)